初心者向け解説シリーズ

リレーショナルDBって何?Excelとの違いを5分で解説

nanikatoaccess

以下では、「リレーショナルDBって何?Excelとの違いを5分で解説」をテーマに、リレーショナルデータベース(RDB)の基礎や、Excelで管理する場合との違いを初心者向けにシンプルに整理してみます。Excelから「もう少し大規模・高信頼なデータ管理」に乗り換える目安にもなるので、ぜひ参考にしてみてください。


1. リレーショナルデータベース(RDB)とは?

リレーショナルデータベースは、**表(テーブル)形式でデータを管理するデータベースの一種です。多くの業務システムやWebサービスで標準的に使われており、“主キー”や“外部キー”**でテーブル同士を結びつけられるところが大きな特徴です。

ポイント

  • テーブル:データを「行(レコード)」×「列(フィールド)」で構造化
  • リレーション:テーブル間を共通の列(キー)で関連づけ、必要な情報を結合して取り出せる
  • SQL (Structured Query Language):RDBでデータを検索・追加・更新・削除する標準言語

Excelでは1つのシートが1つの表に近いイメージですが、RDBでは複数のテーブルを役割分担して管理しつつ、結合(JOIN)を行って必要なレポートを生成します。


2. Excelとの大きな違い:スモールデータ vs 大規模DB

ないものはない!お買い物なら楽天市場

2.1 同時編集の強さ

  • Excel:複数ユーザーが同時にファイルを開くと、競合が起きたりファイルが壊れたりする可能性
  • RDB:多人数が同時アクセスしても、サーバーがレコード単位で排他制御を行い、高い整合性を維持

2.2 データの正規化と分割管理

  • Excel:1つのシートに全部の情報を詰め込みがち。重複データや更新漏れが発生しやすい
  • RDB:重複を減らすようテーブルを分割し、主キー・外部キーで関連づける(リレーション)。更新の一貫性を保ちやすい

2.3 検索・集計の効率

  • Excel:検索はフィルタ機能やVLOOKUP、ピボットテーブルで可能だが、大量行だと動作が重くなりがち
  • RDB:インデックスを張ることで数百万レコードでも高速検索。SQL文で様々な集計・結合がスムーズ

2.4 データ量と上限

  • Excel:シートあたり最大行数やファイル容量制限があり、多数のシートを跨いでデータを持つと複雑化
  • RDB:数千万~数億レコードを扱うなど大規模運用が標準想定(もちろんサーバースペックにも依存)

3. どうしてExcelだけでは厳しいの?

  1. 重複や更新漏れ
    • 複数のExcelブックで同じ顧客情報を管理していると、修正時に全ファイルを手動で直さなければならない
    • リレーショナルDBなら顧客マスタを1か所に集約し、在庫テーブルや注文テーブルなどで参照する仕組みにできる
  2. ファイル破損や管理コスト
    • 大きなExcelファイルを共有サーバーで運用していると、ロックファイルが残ったり破損したりしやすい
    • RDBはサーバーがトランザクション制御を担ってくれるので、データ破損リスクが低減
  3. 検索や集計が遅い
    • ExcelでVLOOKUPやピボットを多用すると計算速度が落ちやすい
    • RDBのSQLクエリやインデックスを活用すれば、大規模データでも効率的に処理できる

4. RDBならではのキーワード

  • 主キー(Primary Key):テーブル内で行を一意に識別する列(例:ID)
  • 外部キー(Foreign Key):他のテーブルの主キーを参照する列。テーブル間の関連(リレーション)を実現
  • 正規化(Normalization):同じ情報を重複させず、テーブルを適切に分割する設計手法
  • SQL(Structured Query Language)SELECT文でデータを検索・集計し、UPDATE/INSERT/DELETE文で更新

5. どんなときにRDBへ移行を検討する?

  1. データが数万行~数十万行を超えてきた
    • Excelが開くだけで重い、操作が遅いと感じ始めたら
  2. 複数ユーザーが同時更新する
    • 同僚と同じExcelファイルを開いて編集すると競合が起きる
  3. データに整合性を強く求める
    • 注文と在庫、顧客と請求など、更新ミスや重複を厳密に防ぎたい
  4. 将来の拡張
    • 新しい機能や外部システムとの連携を考える場合、RDBのほうが柔軟

6. まとめ:5分で押さえるExcelとRDBの違い

  1. Excel
    • スプレッドシートとして手軽に始めやすい
    • 単発集計や少人数・小規模データには十分
    • 同時編集・大量データには弱く、重複管理や破損リスクも大きい
  2. リレーショナルDB
    • テーブル同士をキーで結合する設計
    • 大規模データや多ユーザー同時アクセスに強い
    • SQLによる柔軟な検索・集計で業務の効率を飛躍的に向上

一言でまとめるとExcelは個人または少人数でのカジュアルなデータ管理に向き、リレーショナルDB(RDB)は大人数・大規模で信頼性や拡張性が重要な場面に適しています。もちろん、業務でExcelとRDBを連携する手法(AccessやPowerQueryなど)も存在し、両者のいいとこ取りをすることも可能です。


関連記事

「Excelだけで運用するのがそろそろ限界かも…」 と感じたら、リレーショナルデータベースを使うことで、データを安心・安全・高速に管理でき、将来的な拡張もしやすくなります。ぜひ本記事をきっかけに、RDBの世界を覗いてみてください。

DMM
ABOUT ME
まー
まー
駆け出しブロガー
入社した会社では、Accessを活用した基幹システムが長年運用されていました。しかし、開発者の高齢化により保守が困難となり、システムの維持・更新が急務に。 ほぼAccessに触れたことのなかった私は、ゼロから学びながら基幹システムを再構築してみることに。ついにはAccessによるシステム開発エンジニアとしてのスキルを身につけるまでに成長。 元々の業務のノウハウとそれを効率化するためのツール(Access)によって業務効率化システムをいくつも開発してきました。 みなさんの”なにか(業務のノウハウ)”とAccessで業務効率化を実現するお役に立てれば幸いです。 月30万の高配当投資も行っています。最新の銘柄情報もお届けしていきます。
googleアドセンス
記事URLをコピーしました