以下では「高配当株とは何か」を中心に、その基本的な仕組みやメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。実際に投資を始める場合は、必ずご自身で十分に調査や分析を行ったうえで検討しましょう。
高配当株とは?
「高配当株」とは、他の銘柄と比べて配当利回りが高い傾向にある株式のことを指します。
- 配当利回り(%) = (1株あたりの年間配当金 ÷ 株価) × 100
上式の“配当利回り”が相対的に高い企業の株を「高配当株」と呼ぶことが多いです。
例えば、1株あたりの年間配当金が100円、株価が2,000円の場合、配当利回りは5%となります。銀行の普通預金や定期預金の金利と比べると、はるかに大きな利回りが狙える点が魅力です。
高配当株の基本的な仕組み
企業が利益の一部を株主に還元する手段として「配当」が存在します。企業が稼いだ利益の中から、設備投資や研究開発費などを差し引き、一定の方針に基づいて株主に配当金を支払う仕組みです。つまり、企業が安定的に利益を出し続けている場合、配当も安定して受け取ることができる可能性があります。
ただし、企業が配当を出すか出さないかは経営判断に左右されるため、将来にわたり確実に配当を受け取れるとは限りません。利益が出ても内部留保を厚くするために配当を出さない企業や、逆に無理をして配当を高めている企業もあるため、その点は注意が必要です。
高配当株投資のメリット
- インカムゲイン(配当収入)を得られる
高配当株の最大の魅力は、定期的に配当金が支払われることです。特に、資産形成や老後資金の確保を重視する投資家にとって、配当収入は大きなメリットとなります。
- 相対的に値下がりリスクが抑えられる場合がある
高い配当利回りは、投資家からの需要が高まりやすいため、株価が下落しづらい傾向があるといわれています。もちろん市場全体の下落時には影響を受けますが、無配(配当がない銘柄)よりは比較的安定感がある場合が多いです。
- 配当再投資による複利効果が期待できる
受け取った配当金を再び株式などに投資することで、複利効果を得ることができます。長期投資を行う場合、この複利効果は大きな差を生む可能性があります。
- 株主優待などの付加価値も期待できる
日本株の場合、配当に加えて株主優待を実施している企業もあり、利回りだけでなく優待を楽しみに投資する方も少なくありません。
高配当株投資のデメリット
- 減配リスク
高配当株といえども、企業業績が悪化すれば配当金が減額(減配)されたり、最悪の場合は無配になることもあります。高配当だけを理由に投資し続けると、予想外に減配された際に大きなダメージを受ける可能性があります。
- 業績悪化による株価下落リスク
高配当が魅力的に見えても、実は業績が低迷していて配当を維持できる余力が少ない企業も存在します。こうした企業は景気の変動などにより、急激に株価が下落するリスクも高いです。
- 成長性の乏しさ
配当を多く出している企業は、内部留保や投資に回す資金が減る傾向があります。結果として、配当利回りは高いが将来の成長余地が小さいといったケースも考えられます。成長株のように大きな株価上昇が期待しづらい点には留意が必要です。
- 税金面の負担
配当金には所定の税金がかかります。NISA口座を使えば非課税枠を活用できますが、通常の課税口座だと税負担により手取り利回りが下がります。また、外国株の場合、現地課税がかかることもあるため注意が必要です。
高配当株を選ぶポイント
- 配当性向の確認
配当性向が高すぎる(= 利益の大半を配当に回している)場合、将来的な減配リスクが高まります。企業が無理のない範囲で配当を出しているか、事前にチェックしましょう。
- 業績の安定性をチェック
過去の業績推移、セクターの景気感、会社のビジネスモデルなどを幅広く分析することが大切です。安定的に収益を上げられる企業かどうかは長期保有に大きく関わります。
- 財務体質の健全性
ROE、自己資本比率、有利子負債などを確認し、財務状況がしっかりしているかを見極めることも重要です。借金まみれの企業が無理に高配当を出しているケースもあり得ます。
- セクター・銘柄分散
1社や1業種への集中投資はリスクが高まります。複数業種や複数国への分散投資を検討し、リスクを抑えながら配当を狙う工夫が必要です。
まとめ
高配当株は、インカムゲインを狙いたい投資家にとって魅力的な選択肢となります。一方で、減配や業績悪化などのリスクを十分に理解し、企業分析や分散投資を行うことが大切です。配当利回りだけに飛びつかず、配当がなぜ高いのか・維持可能かを丁寧にチェックする姿勢が欠かせません。
- メリット: 配当収入の安定・複利効果・相対的に下落耐性がある場合も
- デメリット: 減配リスク・株価下落リスク・成長性の乏しさ
最終的には、投資スタイルや目的、資金状況に応じて高配当株をどの程度組み込むかを決めることが重要です。投資は自己責任ですので、必ず最新の情報を収集してから判断してください。
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入社した会社では、Accessを活用した基幹システムが長年運用されていました。しかし、開発者の高齢化により保守が困難となり、システムの維持・更新が急務に。
ほぼAccessに触れたことのなかった私は、ゼロから学びながら基幹システムを再構築してみることに。ついにはAccessによるシステム開発エンジニアとしてのスキルを身につけるまでに成長。
元々の業務のノウハウとそれを効率化するためのツール(Access)によって業務効率化システムをいくつも開発してきました。
みなさんの”なにか(業務のノウハウ)”とAccessで業務効率化を実現するお役に立てれば幸いです。
月30万の高配当投資も行っています。最新の銘柄情報もお届けしていきます。