初心者向け解説シリーズ

【初心者向け】Accessのモジュールとは?

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1. モジュールとは?

Microsoft Access(以下、Access)の「モジュール」は、VBA(Visual Basic for Applications)というプログラミング言語を使ってデータベースの機能を拡張し、業務を自動化するための仕組みです。

モジュールを活用することで、

  • 複雑な処理を自動化(ボタンをクリックするだけで一連の処理を実行)
  • データの加工や計算を効率的に実行
  • フォームやレポートと連携し、柔軟な機能を追加
  • SQLをVBAと組み合わせて高度なデータ処理を実現

などが可能になります。

2. モジュールの種類

Accessには、大きく分けて2種類のモジュールがあります。

モジュールの種類説明
標準モジュールどのフォームやレポートからも利用可能な汎用的なVBAコードを記述する
クラスモジュール特定のフォームやレポートに紐づいたVBAコードを記述する

通常、データの処理や業務の自動化を行う場合は「標準モジュール」を使用します。

3. モジュールの作成方法

① 標準モジュールの作成手順

  1. Accessを開き、「作成」タブをクリック
  2. 「VBA」または「Visual Basic」ボタンをクリックし、VBAエディターを開く
  3. 「挿入」→「標準モジュール」を選択
  4. 新しいモジュールが作成される(例:「Module1」)
  5. VBAコードを記述して「保存」

② クラスモジュールの作成手順

  1. VBAエディターを開く
  2. 「挿入」→「クラスモジュール」を選択
  3. 特定のフォームやレポートに関連したVBAコードを記述

4. モジュールを使った基本的なVBAコード

① メッセージボックスを表示する

Sub メッセージ表示()
    MsgBox "こんにちは!AccessのVBAへようこそ!", vbInformation, "挨拶"
End Sub

実行結果: メッセージボックスが表示され、「こんにちは!AccessのVBAへようこそ!」と表示される。

② テーブルのデータを取得する

Sub データ取得()
    Dim db As DAO.Database
    Dim rs As DAO.Recordset
    Set db = CurrentDb
    Set rs = db.OpenRecordset("SELECT * FROM 商品テーブル")
    
    Do While Not rs.EOF
        Debug.Print rs!商品名 & " : " & rs!価格
        rs.MoveNext
    Loop
    
    rs.Close
    Set rs = Nothing
    Set db = Nothing
End Sub

実行結果: イミディエイトウィンドウに「商品名」と「価格」の一覧が表示される。

③ フォームのボタンからモジュールを呼び出す

  1. フォームを開き、「ボタン」を追加
  2. 「クリック時のイベント」に以下のコードを設定
Private Sub ボタン_Click()
    Call メッセージ表示
End Sub
  1. ボタンをクリックすると、メッセージボックスが表示される

5. モジュールを活用するメリット

モジュールを活用すると、以下のようなメリットがあります。

  • 手作業を減らし、業務の効率化ができる
  • 複雑な処理を自動化できる
  • フォームやレポートと組み合わせて、システムの柔軟性が向上する
  • 一度作成したVBAコードを再利用できるため、メンテナンスが容易になる

特に、データ処理や分析業務を行う際に、モジュールを活用することで業務の生産性が向上します。

6. まとめ

今回は、Accessの「モジュール」について解説しました。

  • モジュールはVBAを使ってデータベースの機能を拡張する仕組み
  • 標準モジュールとクラスモジュールの2種類がある
  • モジュールを作成することで、業務の自動化やデータ処理が可能
  • フォームやレポートと連携して、操作を簡単にすることができる
  • 手作業の削減や業務の効率化に大きく貢献する

Accessでモジュールを活用し、より便利なデータベース運用を目指しましょう!

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ABOUT ME
管理人
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駆け出しブロガー
入社した会社では、Accessを活用した基幹システムが長年運用されていました。しかし、開発者の高齢化により保守が困難となり、システムの維持・更新が急務に。 ほぼAccessに触れたことのなかった私は、ゼロから学びながら基幹システムを再構築してみることに。ついにはAccessによるシステム開発エンジニアとしてのスキルを身につけるまでに成長。 元々の業務のノウハウとそれを効率化するためのツール(Access)によって業務効率化システムをいくつも開発してきました。 みなさんの”なにか(業務のノウハウ)”とAccessで業務効率化を実現するお役に立てれば幸いです。
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